カメラはレンズと感光材料によって成り立っています。
レンズを通して被写体の像を感光材料にあてることにより、感光材料に化学反応を起こさせて被写体の像を記憶するという構成がカメラの基本となります。
レンズと感光材料の間には暗い箱(暗箱)が存在します。
これは感光材料に被写体以外からの余計な光を入射させないためにあり、カメラにとって重要な役割を担っています。
そもそもカメラとは、その語源はラテン語の「Camera Obscura(カメラオブスキュラ)」からきています。
「Camera obscura」を日本語に訳すと「暗い部屋」という意味になります。
レンズと感光材料と暗箱だけでカメラとしては一応成り立ちますが、被写体の像をより鮮明に記録するためにさまざまな工夫がこらされています。
シャッター | 被写体の光が感光材料に当たる時間を制限する。 |
絞り | 被写体の像を明るさを調整する。 |
ファインダー | 被写体がカメラに収まる範囲を示す。 |
焦点合わせ(ピント合わせ) | 被写体の像をシャープにする。 |
ロールフィルム | 長いフィルムを軸に巻いたもの。1枚撮り終わると杉のフィルムを巻き上げる。 |
露出とは
露出とは写真撮影で、シャッターを切って光をフィルムに当てることを言います。
露出時間が長いと明るい写真ができ、短いと暗くなります。
濃度はフィルムは入射した光エネルギーの量によって決まります。
ここでの光エネルギーとは、その面の照度と露出時間に比例するものであり「露出量」と言います。
フィルムは記憶できる露出量の範囲には限界があり、適正露出を上回るとその部分は真っ白になり階調表現ができなくなります。
これを「露出オーバー」と言います。
逆に、適正露出を下回るとその部分は真っ黒になり階調表現ができません。
これを「露出アンダー」と言います。
被写体の部分的な明るさの変化を階調として再現できるようにすることを「露出調整」と言います。
露出調整は、絞りとシャッター速度で行います。
絞りとはレンズに入ってくる光の量を調整する機構のことを言います。
絞り羽根と呼ばれる光を遮る羽根がレンズの中に入っており、開き具合によりフィルムへと入ってくる光の量を調整します。
シャッターとはフィルムに(デジカメならCCDに)光が当たる時間を調整する機構のことです。
シャッター速度とはその光が当たる時間のことを指します。
速いシャッター速度で撮影すれば被写体はくっきりと写り、遅いシャッター速度で撮影すれば被写体はぼやけた写りになります。
つまり、光が入る量と、光が当たる時間を調整することで露出調整を行うのです。